今年の確定申告の相談事務で、一番多かった質問は基礎控除の金額についてであったような気がします。中には、金額が変わったことすら知らないで申告書を作成してしまって、税額控除などの還付税額を試算している際に、基礎控除の誤りに気が付いた事例も複数ありました。

 また、最近はスマホやPCを使って国税庁の作成コーナーから申告される方が多くなり、その操作方法を聞かれるものも増えました。入力に関する質問で、特に苦労されていると感じたのは退職所得の入力ではないかと思います。令和2年分までの申告では、退職所得は分離課税で、源泉徴収で課税が完結しているので、中途退職等で所得控除が引ききれない方が退職所得を申告するケースはありましたが、多くは申告していなかったと思います。しかしながら、令和3年分からは確定申告書を提出する場合は、原則として退職所得の申告も求められるようになりました。退職所得が2か所以上あったり、特定役員や短期の退職給与があったりすると、入力も大変ですが、そもそも会社の源泉徴収票の記載が誤っているケースもあり、入力でエラーが出るケースも少なくありませんでした。その上、過去4年以内に受けた退職給与があり、勤続期間が重複する場合には、作成コーナーでは申告書が作成できないようです。

 それと、何となく不思議に思うのですが、最近の国税庁の報告では、e-Taxを利用する割合が令和6年分の所得税申告でも7割以上となっているようですが、その割には税務署での相談でLINEの予約がすぐにいっぱいになり、署によっては相談会場も16時を待たずに早々に締め切っていると聞きます。、e-Taxが普及しても署の会場は来署者が減らないということでしょうか?